ドイツ語の否定:nicht と kein の使い分け(A1)
ein が付く名詞や無冠詞の名詞を否定するなら kein、動詞・形容詞・定冠詞や所有冠詞付きの名詞を否定するなら nicht。
ドイツ語の否定語は2つあり、日本語の「〜ない」一語では区別できないため、ここでつまずきます。ポイントは何を否定するか。
kein を使う:肯定文で名詞の前に ein(一つの)がある、または無冠詞のとき。kein は ein を置き換え、語尾変化も ein と同じです。
nicht を使う:それ以外すべて——動詞・形容詞の否定、あるいは名詞にすでに定冠詞(der/die/das)や所有冠詞(mein)が付く場合。
| 肯定 | 否定 | 語 |
|---|---|---|
| Ich habe ein Auto. | Ich habe kein Auto. | kein |
| Ich habe Zeit. | Ich habe keine Zeit. | kein |
| Ich kenne das Buch. | Ich kenne das Buch nicht. | nicht |
| Er schläft. | Er schläft nicht. | nicht |
nicht の位置:単文では文末に置きます。ただし形容詞を否定するときは形容詞の前(Das Auto ist nicht neu)。
日本語話者へ:「車がない」も「その本を知らない」も日本語では同じ「〜ない」。コツは、「一つの〜」「〜というもの」と数えられる名詞なら kein、それ以外は nicht。
例文
Ich habe kein Auto.
私は車を持っていない。(ein の付く名詞なので kein)
Wir haben keine Zeit.
私たちには時間がない。(無冠詞の女性名詞なので keine)
Das Kind schläft nicht.
その子どもは寝ていない。(動詞の否定なので nicht)
Ich kenne das Buch nicht.
私はその本を知らない。(定冠詞 das が付くので nicht、文末に)
Der Apfel ist nicht rot.
そのりんごは赤くない。(形容詞の否定なので nicht は形容詞の前)
よくある間違い
名詞に ein が付く場合は kein で否定します。nicht ein とは言いません。kein 一語で「一つも〜ない」を表します。
Zeit のような無冠詞の名詞も kein(ここでは女性形 keine)で否定します。nicht で名詞を直接否定することはできません。日本語話者が最も間違えやすい点です。
kein は名詞しか否定できません。動詞を否定するときは nicht を文末に置きます。
関連トピック
練習
Ich habe ___ Bruder.
Wir haben ___ Zeit.
Das Kind schläft ___.